Notionで「見つからない」を減らすタイトル設計
―― 公開は人に、非公開は自分とAIに届く命名ルール
Notionを使っていて、
「あのメモ、どこに書いたっけ?」
という瞬間が増えてくることがあります。
検索すれば出てくるはずなのに、言葉が思い出せない。
タイトルを見ても違いが分からない。
結果として、同じ内容をまた書いてしまう。
こうした「見つからない」は、能力や根性の問題というより、
ページの中身より前にある「入口」──つまりタイトル設計の問題で起きやすい、
と私は考えています。
この記事では、タイトルを「読むための見出し」だけでなく、
「探すための検索キー」として扱う視点を整理します。
そのうえで、公開(外向け)と非公開(自分用)で、
タイトルの役割を分けて設計する方法をまとめます。
ここで一度、全体像を図で置きます。
「公開/非公開で入口が変わる」ことと、
その後に出てくる「3点セット」「.運用」「絵文字」の位置づけが、
一枚で見えるようにしたものです。
※ Notionの「見つからない」を防ぐ、公開・非公開別のタイトル設計ルールをまとめた要約図解
この図のとおり、話の順番はシンプルです。
公開(外向け入口)→ 非公開(自分用入口)→ 回収を安定させる補助線、の順に整理していきます。
途中で迷ったら、いったんこの図に戻って大丈夫です。
タイトルは「読むため」だけではなく「探すため」にある
タイトルは、読者に内容を想像してもらうための見出しです。
これは公開記事では特に重要です。
一方で、Notionの中ではタイトルは検索の入口にもなります。
未来の自分が、検索欄に打ち込む言葉の手がかりになる。
Notion AIがページを拾うときのフックにもなる。
つまりタイトルは、
「その場で読む」ための言葉であり、
「後で回収する」ためのキーでもある。
ここで伝えたいのは、タイトルを“盛る”ことではありません。
「あとで見つかる確率を上げる入口」を、意図して作る、という話です。
公開と非公開で、タイトルの入口が変わる
公開ページは、入口が外にあります。
検索結果やSNSの一覧で、初めてそのページに出会う人がいる。
非公開ページは、入口が中にあります。
未来の自分が検索して辿り着く。
あるいはNotion AIに「例のやつ」と聞いて回収する。
この違いを一言でまとめるなら、こうです。
- 公開(外向け):探すのは「他人」
- 非公開(自分用):探すのは「未来の自分+Notion AI」
入口が違えば、タイトルに求める条件も変わります。
同じ付け方にしないほうが、運用は楽になります。
公開ページのタイトルで重視すること(人間向け)
公開ページのタイトルでは、読み手の不安を先にほどくことが大切です。
「自分に関係ある話か」「読むと何が分かるか」を、短い言葉で示します。
私が重視しているのは、次の4点です。
- 読者の検索語に寄せる(一般語で書く)
- ベネフィットが伝わる(読む理由が分かる)
- 誰向け・どの場面かが分かる(対象・状況をにじませる)
- 長すぎない(一覧で切れても識別できる“先頭設計”)
たとえば、同じ内容でも「入口の言葉」を変えるだけで届き方が変わります。
例:読者語に寄せる
- 「回収性」より「見つからない」「探せない」
例:ベネフィットと対象をにじませる
- 「Notionで『見つからない』を減らすタイトル設計(初心者向け)」
- 「Notionの検索が楽になる命名ルール(チーム運用)」
ここで言う「一般語」は、専門家の言葉ではなく、
読者が実際に検索欄に打つ言葉です。
公開タイトルは、読者の言葉を借りて、誤解なく入口を作る。
その役割を担わせます。
非公開ページのタイトルで重視すること(回収性=自分+AI向け)
非公開ページは、読者ではなく「運用」が相手です。
後で探せるか、一覧で識別できるか、分類できるか。
ここが主戦場になります。
私が意識しているのは次の観点です。
- 「分類語 + 主題 + 固有名詞」(一般語と固有語を混ぜる)
- 表記ゆれを減らす(Notion AIの回収を安定させる)
- 「意味で探す」と「キーで呼ぶ」を分ける
たとえば、同じ「タイトル設計」の話でも、次のようにしておくと回収しやすくなります。
【手順】Notion AI 検索に強いタイトル設計|運用メモ【メモ】タイトル設計|公開/非公開|KUNISHIGE Lab
分類語(【手順】【メモ】)で一覧の識別をしつつ、
主題は一般語で、固有名詞はキーとして残す。
この混在が、検索でもNotion AIでも拾いやすさにつながります。
また、「意味で探す」と「キーで呼ぶ」を分ける、というのは、
たとえば次のような感覚です。
意味で探す:
- 「タイトル設計」「検索」など、概念の言葉で探す
キーで呼ぶ:
- 「Notion AI」「KUNISHIGE Lab」など、固有の言葉で呼ぶ
どちらか一方に寄せすぎないことが、回収の安定につながります。
Notion AI/検索に強くするための“3点セット”
タイトル設計を「タイトルだけの問題」にしないほうが、運用は楽になります。
私は、次の“3点セット”として考えるのが安定だと感じています。
- タイトル:短く強く(識別・検索の入口)
- 本文冒頭の2〜3行:目的・結論(何のページかを明示)
- キーワード置き場:同義語・別表記をまとめる(DBならプロパティでも可)
たとえば、非公開ページでこの3点を最小で置くなら、こうなります。
タイトル:
【手順】週次ふりかえり|テンプレ本文冒頭2〜3行(例):
- このページは週次ふりかえりの手順と質問集です。
- 15分で回すことを前提にしています。
- 迷ったらこの順番に戻ります。
キーワード置き場(例):
- 週次レビュー/weekly review/振り返り/レトロスペクティブ
タイトルに詰め込みすぎると、一覧で読みにくくなります。
その代わり、冒頭2〜3行を「説明ラベル」にし、
取りこぼしはキーワード置き場で受け止める。
この分業にすると、タイトルは“入口”として軽く保てます。
タイトルの型(テンプレ)
ここまでの考え方を、型に落としておきます。
「その場の思いつき」で付けるより、運用が安定します。
公開向けと非公開向けで、型を分けます。
公開向け(読者の入口)
- 主題(読者語)+ベネフィット+対象
例:
- 「Notionで『見つからない』を減らすタイトル設計(初心者向け)」
- 「Notionの検索が楽になる命名ルール(チーム運用)」
非公開向け(回収性の入口)
【種別】主題|対象/場面(必要なら日付・版)
例:
【手順】Notion AI 検索に強いタイトル設計|運用メモ【議事】週次レビュー|2026-02-11
「種別」は、あなたの生活に合う最小セットで十分です。
増やしすぎると分類自体が負担になります。
先頭記号で“ランチャー化”する発想(.運用)
ここからは、現時点の運用工夫としてのアイデアです。
検索の癖や挙動は将来変わる可能性があるので、
「現時点の工夫」として、無理のない範囲で扱います。
私が便利だと感じているのは、先頭記号で“常用ページ群”を呼び出す方法です。
たとえば「.」を付けておくと、検索欄に「.」と打つだけで候補が絞れます。
例:
. 【手順】週次ふりかえり|テンプレ. 【一覧】今週見るページ|リンク集
ねらいはシンプルで、検索クエリを最短にすることです。
ただし、記号を主役にしないほうが長期的に破綻しません。
私は「. + 意味語」の二層にするのが安全だと考えています。
増えすぎ対策もセットで考えます。
- 付ける対象は少数精鋭(上限を決める)
- “常用ページの集合”として維持する
ここが守れないと、ランチャーではなく「ただの飾り」になりやすいです。
また、ピリオドだけでなく、絵文字をタイトル先頭に置くこともあります。
たとえば🧭(方位磁石)を「方針・設計系のページ」の印にしておくと、
言葉を思い出せないときでも、一覧の見た目で回収しやすくなります。
例:
🧭 【方針】情報の集め方|運用メモ🧭 【設計】Notionの命名ルール|自分用
記号(.)が「検索クエリを短くする」工夫だとすると、
絵文字は「一覧で思い出す」ための工夫です。
ただし、絵文字を増やしすぎると分類が破綻しやすいので、
意味が自分の中で固定されたものを、少数だけ使う前提にしています。
テキストとイラスト(視覚記号)では、記憶の残り方が違う、という前提は、
別記事「インフォグラフィックとグラレコの違い」の
「マインドマップは「記憶術」から生まれた図解の系譜でもある」で整理しています。
https://www.aixnotion.com/blog/infographic-vs-graphic-recording
表記ゆれ・同義語の扱い(検索取りこぼし対策)
「見つからない」問題の多くは、内容より表記ゆれで起きます。
同じものを指しているのに、言葉が一致しない。
まずは、統一表記を一つ決めます。
例:Notion AI のように、基準の書き方を固定する。
そして、別名・同義語は「キーワード置き場」に寄せます。
タイトルに詰め込みすぎず、取りこぼしだけを回収します。
例:
- 統一表記:Notion AI
- 別表記(キーワード置き場):NotionAI / 生成AI / AI
タイトルは入口として軽く保ち、
取りこぼしはキーワード置き場で受け止める。
この役割分担が、運用をやさしくします。
自分のルール(ここに書いておくと運用できる)
最後に、あなた専用の“命名ルール”を書いておく欄を用意します。
正解を作るというより、迷ったときの帰り道を残すためです。
公開タイトルの基本フォーマット:
例:主題(読者語)+ベネフィット+対象
非公開タイトルの基本フォーマット:
例:【種別】主題|対象/場面(必要なら日付・版)
先頭記号(. / 絵文字など)を使う場合の意味:
例:.=常用ページのランチャー
例:🧭=方針・設計系
上限(.や絵文字を付けるページ数):
例:合計10ページまで
禁止事項(略語だけ、日付だけ、意味語なし など):
例:略語のみのタイトルは禁止
例:日付だけのタイトルは禁止
ルールは、増やすより減らすほうが続きます。
運用が重くなり始めたら、短くする方向で見直すのが安全です。
まとめ:タイトルは「入口」を設計する行為
この記事では、タイトルを「読むため」だけでなく、
「探すため」の検索キーとして扱う視点を整理しました。
- 公開は人に届く入口(検索語・信頼・内容予測)
- 非公開は自分とAIが回収できる入口(分類・表記ゆれ・キー)
- タイトル単体ではなく「タイトル+冒頭+キーワード置き場」で設計すると楽になる
今日からの小さな一歩としては、
まず「非公開ページのタイトル型」を一つ決めて、
新しく作るページから適用してみるのが負担が少ないです。
過去分は、困ったときに少しずつ直せば十分だと私は考えています。