特定のツールの使い方を追い続けない

―― 葉を追う前に、幹に立ち戻るための思考整理

仕事や学習を効率化しようとして、
新しいツールや機能を追い続けている。

気づけば、
「何のために使っているのか」よりも、
「どう使うのか」に時間を使っている。

そんな状態に、心当たりがある方もいるかもしれません。


ツールそのものが悪いわけではありません。
問題になりやすいのは、
ツールとの距離感が分からなくなることです。


この記事では、
特定のツールを追い続けてしまう構造を整理しながら、
KUNISHIGE Labが大切にしている
本質に立ち戻るための考え方を扱います。


ツールを否定する話ではありません。
「どう付き合うか」を、
少し落ち着いて考えるための記事です。


ツールを追い続けてしまう理由

学習コストが終わらない

一つのツールを深く使おうとすると、
独自の操作方法や思想を学ぶ必要があります。


さらに、ツールは頻繁にアップデートされます。
新機能が出るたびに、
追いつかなければならない感覚が生まれます。


この状態が続くと、
学びが積み重なる感覚より、消耗感の方が強くなる
ことがあります。


目的が「操作」にすり替わる

本来は、
何かを整理したい、減らしたい、楽にしたい。

そのためにツールを使い始めたはずです。


しかし次第に、
この機能をどう使うか、
もっと効率の良い設定はないか、
という関心が前に出てきます。


気づかないうちに、
手段だったはずのツールが中心に居座ってしまう
のです。


ツールが変わると立てなくなる

特定のツールに慣れきると、
それが使えない環境で、
思考まで止まりやすくなります。


ツールの終了、環境の変化、
別の選択肢への移行。

そのたびに、
また一から覚え直す必要が生じます。


ツールは「葉」、考え方は「幹」

ツールを追い続けてしまう状態を、「葉・枝・幹」の構造で整理した図です。

※ ツールを追い続けてしまう状態を、「葉・枝・幹」の構造で整理した図です。


ここで、KUNISHIGE Labがよく使う比喩を使います。
ツールは、木で言えば「葉」です。


目に入りやすく、変化が早く、
季節ごとに姿を変えます。


その葉を支えているのが、
情報整理、タスク管理、共有といった
」です。


そして、その枝をすべて支えているのが、
自分は何を減らしたいのか
何を安定させたいのかという、
幹の部分です。


ツールを追い続けてしまうとき、
多くの場合、
葉ばかりを見て、
幹が言語化されていません。


幹が定まっていない状態では、
ツールを変えても、
また別のツールの葉を追いかけることになります。


原則はツールより長く使える

タスク管理の考え方や、
情報をどう整理するかという視点は、
特定のツールに依存しません。


これらは、
幹や枝にあたる考え方だからです。


一方で、
ツール固有の操作方法は、
どうしても寿命が短くなります。


ツールを学ぶこと自体を
否定する必要はありません。
ただ、
どこに時間を多く配分するかは、
意識しておきたいところです。


80/20で葉との距離を保つ

多くのツールで、
日常的に使う機能は限られています。


まずは、
よく使う基本機能だけを安定させる。


残りの高度な機能は、
必要になったときに調べれば十分です。


葉をすべて理解しようとしない。
それだけでも、
ツールとの距離感は大きく変わります。


目的から逆算してツールを見る

「このツールを使いこなしたい」ではなく、
「今の自分は、何に困っているのか」。


この問いを先に置くと、
ツールは自然と
候補の一つに戻ります。


その際、目新しさだけでなく、
どれくらいの期間、
実際の現場で使われてきたか
を見るのも、
葉に振り回されないための
一つの判断材料になります。


目的が変われば、
使うツールが変わるのは当然です。

それは失敗でも、
後退でもありません。


まとめ

特定のツールの使い方を
追い続けてしまう背景には、
幹が見えなくなり、
葉に意識が集中している状態
があります。


ツールは必要です。
しかし、
ツールは葉であり、
主役ではありません。


どの葉を選ぶかよりも、
自分はどんな幹の上に立ちたいのか


この視点は、
以前書いた
「基本ツールを大切にする」という考え方とも、
深いところでつながっています。


今日、
何かを変える必要はありません。

ただ一度、
「このツールは、
何のために使っているのか」
その問いを静かに置いてみてください。


それだけでも、
ツールとの関係は
少し落ち着いたものになります。


この考え方は、
以前書いた「基本ツールを大切にする」という記事とも、
同じ幹の上にあります。

ツール選びに迷ったときの、
もう一つの整理として置いておきます。


基本ツールを大切にする ―― 「ヤバい」「おすすめ」に振り回されず、幹から考えるために


國重公秀

飲食業界で31年、現場から役員までを経験し、売上16億円から300億円への企業成長を牽引。現在はその経営視点と最新技術を掛け合わせ、「AI×Notion」に特化した生成AIコンサルタントとして活動しています。

中小企業や飲食店オーナー様の業務自動化と収益化を支援しつつ、自身も「1日3時間の労働で安定収益を上げる」ライフスタイルを実践中。

(James Skinner氏に師事(AI Super Human)/プロンプトスクール飛翔 元公認管理人/東大「AI経営講座」修了・生成AIパスポート 他)

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