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プロンプトからコンテキストへ ― Notion×AI連携の実践

9分で読めます

プロンプトからコンテキストへ ― Notion×AI連携の実践

―― AIに伝わらない理由を、材料と指示に分けて考える

AIを使っていて、
「言ったことと違う」
「話が噛み合わない」
と感じることはないでしょうか。

そのとき、プロンプト(指示文)の
言い回しを変えたり、
条件を増やしたりして、
疲れてしまう人は少なくありません。

結論から言うと、
原因はプロンプトの書き方ではなく、
AIの「判断材料」が足りないことに
あるのかもしれません。

指示を磨く前に、
材料(コンテキスト)を整える。
私の場合は、この順番に変えることで、
AIとのやり取りが楽になりました。

この記事では、
材料と指示を分けて考える方法と、
Notionに材料をためて活かす最小の型を
お伝えします。

コンテキストとプロンプトは、何が違うのか

まず、言葉を整理します。

  • コンテキスト:AIが回答や作業の前提として使う情報(目的、固有名詞、背景など)
  • プロンプト:AIに渡す入力。指示だけでなく、背景情報や例を含めることもある

この記事では、考えやすくするために、
プロンプトの中でも、判断材料を「コンテキスト」、
作業や出力への要望を「指示」と分けて説明します。

料理にたとえると、分かりやすくなります。

材料が、コンテキストです。
作り方への要望が、指示です。
材料の情報と指示をまとめて渡すものが、
プロンプトにあたります。

作り方がどれだけ完璧でも、
材料が違えば、
別の料理になってしまいます。

AIも同じです。
指示文をどれだけ磨いても、
判断材料が足りなければ、
期待と違う出力になりやすくなります。

💡

議事録を作る場面なら、「参加者と役割・社内用語・会議の目的・読む人」が材料(コンテキスト)。「3行で」「決定事項→ToDoの順で」が指示(プロンプト)です。

私自身、指示の書き直しで疲れていました

ブログを書き始めたころ、
AIに下書きを頼むと、
どうしても「AIが書いた感じ」が
強く出てしまいました。

指示を細かく書き直しても、
手応えは、あまり変わりません。
何度も、書き直しました。

変わったのは、
私がいつも話している言葉づかいや、
会話のくせをまとめた
スタイルガイドを渡したときでした。

指示を増やしたのではなく、
材料(コンテキスト)を渡した。
それだけで、文章が
自分らしくなりました。

噛み違いには、2つの種類がある

AIの出力がずれたときは、
直す方向を見分けます。

1つ目は、内容が噛み違うタイプです。
要点が抜ける。
固有名詞が間違う。

この場合は、材料不足のことが多いです。
まず、固有名詞のリストや目的を足します。

2つ目は、読みづらいタイプです。
内容は合っているのに、
長くて、順番がばらばら。

この場合は、指示不足のことが多いです。
出力の形や順番を、指定します。

「ずれたらプロンプトを直す」ではなく、
「材料か指示かを見分けて直す」。
これが切り替えのポイントです。

また、条件を細かく固定しすぎると、
提案の幅を狭めることもあります。
正確さが必要な作業では条件を明確にし、
発想を広げたい作業では、余地を残します。

材料はしっかり渡して、
指示は短く。
この分担が、今の使い方に合っています。

Notionに、材料をためておく

材料は、毎回プロンプトに詰め込まず、
ページやデータベースに、
ストックしておくと楽です。

最初から完璧にそろえる必要はありません。
毎回入れる3点だけを、固定します。

  1. 固有名詞のリスト(人名、役割、用語)
  2. 目的とゴール(何を決めるか、何を出すか)
  3. 出力のトーン(社内用か提出用か、丁寧か簡潔か)

これだけでも、AIは、
どう判断すればよいかを、
つかみやすくなります。

Notion AIのよさは、
アクセス権のあるワークスペース内の情報を、
回答や作業の材料として利用できることです。
背景情報を毎回コピーして渡す手間を、
減らせます。

必要なページをメンションで指定すると、
参照してほしい材料を伝えやすくなります。
ただし、保存した情報が、毎回すべて
参照されるわけではありません。
使われた資料や出力も、確認します。

Notion AIは、ビジネスプランと
エンタープライズプランに含まれます。
ただし、一部のAI機能には利用枠があり、
追加利用には設定や追加費用が関わる場合があります。

フリープランやプラスプランでの試用を含め、
機能や利用条件は変わることがあります。
使う前に、Notion公式の料金ページを
ご確認ください。2026-10-08時点の整理です。

参考:Notion Agentの権限と使い方、ページを指定して文脈を渡す方法、Notion AIの利用枠

もう一つ、続けていることがあります。
何かを学ぶたびに、
自分の意見・学び・体験を、
必ず記録するようにしました。

すると、自分にしかできない体験や表現が、
少しずつ、はっきりしてきました。

毎日、Notionに日記を書いたり、
情報を入れたりしています。
これは、コンテキストをためる方法として、
とても有効だと感じています。

良いプロンプトは「呼び出せる形」にしておく

コンテキストと並んで、
もう一つ大事なのが、
プロンプトの「取り出しやすさ」です。

良いプロンプトを作っても、
次に使うとき、見つからない。
探して、整えて、貼り直す。
この手間が、続けにくさの原因になります。

そこで私は、短い合図で、
用意した文章を
すぐ挿入できるようにしています。

私が使っているのは、Text Blazeという
Chrome拡張です。
たとえば、要約の指示を「/youyaku」という
短縮文字列に登録しておくと、
それを打つだけで、用意した指示が入ります。

Text Blazeは、今も使っています。
登録した短縮文字列で、
長い指示をすぐ呼び出せるのが、強みです。
私にとっては費用対効果が高く、
手放せない道具になっています。

要約の型は、
「3行で、結論→根拠→次の一手」と
決めています。

要約そのものより、
出力が安定することに、
価値があります。

工程ごとに型を用意すれば、
「/M1→/M2→/M3」のように、
前の出力を次に渡す流れも作れます。
一般に「チェーンプロンプト」と
呼ばれる考え方です。

スラッシュで呼び出せなくても、構いません。
メモでも、Notionのページでも、
次の3つが満たされていれば、使えます。

  • 迷わず取り出せる
  • 貼った瞬間に使える
  • 繰り返し使える

最近は、同じ考え方を、
もう一歩進めた仕組みもあります。
それが「スキル」です。

スキルとは、よく行う作業の手順や、
出力の形をまとめて、
AIが再利用できるようにする仕組みです。

Notionでは、利用できるスキルを
自分で選んで呼び出せるほか、
依頼に合う場合は、Agentが
自動で使うこともあります。

そのため、手順を毎回貼り直す手間を減らせます。
材料と指示の分け方は、同じです。
手順(指示)を、スキルに置いておき、
材料(コンテキスト)を、
Notionに置いておく。

参考:Notionのスキルの使い方

私がよく使うスキルは、
セミナー資料を作るスキルです。
私は、Notionでセミナーの資料を
作ることが多くあります。

その資料づくりのルールを、
一つのスキルにまとめています。

  • 章立ては、トグル見出し1にする
  • 章の書き出しは、コールアウトで見やすくする
  • 重要な文字は青、注意が必要なところは赤と、色分けする

材料は、Notionにある情報です。
手順とルールは、スキルにあります。
この分担のおかげで、
完成度の高い資料を、
短い時間で作れるようになりました。

ただし、スキルの利用条件や呼び出し方は、
サービスや設定によって異なります。
自動で選ばれるとは限らないため、
確実に使いたいときは、
そのサービスの方法で明示的に呼び出します。

(2026-10-08時点の整理です。
最新の情報は、各サービスの
公式ページでご確認ください)

構造を渡すなら、Markdownが便利

AIの回答が、
見出しや箇条書き(Markdown)で
返ってくることがあります。

AIに好みがあるのではなく、
構造があるほうが、扱いやすいからです。

見出しや箇条書きがあると、
何が命令で、何が参考で、
何を優先するかを、区別しやすくなります。

プロンプトでは、次の4つだけ、
覚えれば十分です。

  • 見出し(#):目的・指示・参考情報などの区分を示す
  • 箇条書き(-):ルールや条件を整理する
  • コードブロック(```):処理対象の範囲を示す
  • 強調(**文字**):注目してほしい箇所を示す

Markdownは、魔法の呪文ではありません。
情報の役割を分けるための、
扱いやすい型の一つです。

書式だけで、優先順位や指示の遵守が
保証されるわけではありません。
重要な条件は、言葉でも明示します。

Notionに貼るときにも、
見出しと箇条書きが整っていると、
そのままストックしやすくなります。

つまずきやすいパターン

材料を、毎回プロンプトに詰め込む

長文化して、疲れてしまいます。
材料はNotionにストックして、
指示は、その場で短く添えます。

指示を細かく書きすぎる

理想には近づいても、
AIの提案の幅を、狭めてしまいます。
ゴールを軽く伝えて、
何度か、やり取りしながら調整します。

型にこだわりすぎる

Markdownも、スニペットも、
目的ではなく、整えるための道具です。
合わない日は、手放して構いません。

記事内の画像

まとめ

  • 噛み違いは、材料(コンテキスト)か指示(プロンプト)かを見分けて直す
  • 材料はNotionにストックして、指示は短く添える
  • 良いプロンプトは、呼び出せる形にして資産にする
  • Markdownは、情報の役割を分けるための型

次の一歩

今日は、AIに頼む前に、
1行だけ、目的を足してみてください。

「この会議の目的は、◯◯を決めること」

余裕があれば、もう1行。
「読む人は社内、トーンは簡潔」

それだけでも、AIの出力は、
それっぽい文章から、
目的に沿った文章へ近づきます。

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